≪ コンセプト ≫
おいしいとは何か、味わいについて追求しています。
フランスのチーズ農家での製造・熟成、チーズショップでの販売経験とヨーロッパ・チーズの旅で出会ったチーズの中から、香り高く、噛みしめるほど豊かな味わいのチーズを使用しております。チーズ本来のうまみを損ねず、シンプルで力強いお菓子を目指しています。
チョコレート菓子は、チーズとチョコレートの共通点である口どけとアロマ、“発酵”という大事なプロセスを活かした芳醇な味わいです。

第2回・チーズおよび乳製品のプロ向け見本市「モンディアル・デュ・フロマージュ(Mondial du Fromage)」

2015年6月、第2回・チーズおよび乳製品のプロ向け見本市「モンディアル・デュ・フロマージュ(Mondial du Fromage)」が、フランス中西部の町トゥールにて開催されました。「国際チーズコンクール」では日本のチーズが多数上位入賞を果たし、「国際ベストチーズ職人コンテスト」ではフェルミエ愛宕店店長のファビアンさんが優勝という快挙を成し遂げました。

「国際チーズコンクール」
今回、世界各国から600品以上ものチーズ出品され、日本からは昨年、NPO法人チーズプロフェッショナル協会(C.P.A.)が開催した「JAPAN CHEESE AWARD2014」で金賞を受賞した、11の生産者が製造する28品のチーズに絞り、出店されました。

コンクールの審査員は、世界各国のチーズ商、コンクールにエントリーしていないチーズ生産者、チーズジャーナリストなどチーズに関連した仕事に携わっている人が3人1組になり、89ものカテゴリーから審査していきます。
審査方法は、「見た目」(5点)、「口に入れたときの組織」(5点)、「味わいと香り」(10点)の3項目で、合計20点満点で採点されます。
審査員のそれぞれが採点し、最終的に合議で「金賞」、「銀賞」、「銅賞」のチーズを決めます。そして、特に優れているチーズに「スーパーゴールド」を決めていきます。これらの賞は、各カテゴリーから必ず出さなければならないというものではないので「該当無し」と判断することもあります。

そして選ばれたチーズはこちら。
【スーパーゴールド】2品
・ブルーチーズ(アトリエ・ド・フロマージュ)
・草原の青空(高秀牧場)

【ゴールド】4品
・フロマージュ・ド・みらさかシェーヴル(三良坂フロマージュ)
・さくら(共働学舎)
・モッツァレラ(乳ぃーずの物語)
・町村農場クリームチーズ(町村農場)

【シルバー】1品
・カチョカヴァロ(ファットリアビオ)

【ブロンズ】5品
・カレ・ド・ラヴァンド(三良坂フロマージュ)
・フロマージュ・ド・みらさか(三良坂フロマージュ)
・なかよし恋よし(乳ぃーずの物語)
・ジャージーミルクのモッツァレラ(カゼイフィーチョ・ダ・サスィーノ)
・クアルティローロ(ファットリアビオ)


ちなみに前回2013年の日本からの出品は、6生産者の18品。そのうち受賞したのは、金賞1品、銀賞1品。前回の結果と比較すると、日本のチーズの品質の向上が著しく、世界に通用するレベルに達していると言えます。

先日、C.P.A.主催の「モンディアル・デュ・フロマージュ報告会」に出席し、受賞したチーズを十数種類試食してまいりました。その中で特に印象的だったのが、スーパーゴールドを受賞された、アトリエ・ド・フロマージュの「ブルーチーズ」、そして、町村農場の「町村農場クリームチーズ」。

アトリエ・ド・フロマージュの「ブルーチーズ」は、しっかりとしたブルーチーズではあるものの、全体的に世界三大ブルーチーズのように、とげがない、しょっぱ過ぎない、ミルクの味が引き立っていて、とてもバランスがよい。製造担当者である塩川さんも、「JAPAN CHEESE AWARD2014」の後、塩気と外皮について検討したけれど、あえてそのままで通した、とおっしゃっていました。

町村農場の「町村農場クリームチーズ」。こちらは、乳脂肪によるミルキーさではなく、ミルクの味自体のやわらかさ、甘み。食べるだけでデザートのよう。ジャムもはちみつもいらない。どんどん食べ進んでしまうクリームチーズ。

どちらにも共通していえることが、日本人にしか作れない味、そして、とても独創的、繊細。

共働学舎新得農場代表でC.P.A.副会長の代表宮嶋さんが興味深いことをおっしゃっていました。日本の水は軟水、外国の水は硬水。水が違うから味が違う、カルシウムの殺菌作用により微生物のつき方も違う、と。だから、日本にしかない味、とわたしが感じたのかもしれません。